教員紹介
浅見洋二 教授
連絡先
asachinaあっとまーくlet.osaka-u.ac.jp
経歴
1960年生。埼玉県立熊谷高校卒業。東北大学大学院文学研究科博士課程中途退学。
文学博士(京都大学、2009年)。
東北大学助手、山口大学助手、同講師、同助教授、大阪大学助教授を経て、2009年4月、現職。
著書
- 距離与想像―中国詩学的唐宋転型(上海古籍出版社 2005年)
- 中国の詩学認識―中世から近世への転換(創文社 2008年)
- 皇帝のいる文学史―中国文学概説(共著)(大阪大学出版会 2015年)
- 文本的密碼―社会語境中的宋代文学(復旦大学出版社 2017年)
- 文選 詩篇(全六冊)(共著)(岩波文庫 2018年)
- 中国宋代文学の圏域―草稿と言論統制(研文出版 2019年)
主要論文
- 「文章一小技」―五山禅林の詩僧にとっての「道」と「詩」(勉誠出版 2006年)
- 論“拾得”詩歌現象以及“詩本”、“詩材”、“詩料”問題―以楊万里、陸游為中心(宋代文学会 2006年)
- “詩中有画”与“著壁成絵”―従両種王維詩評看中国古代詩画論(中国唐代文学会 2006年)
- 「売詩」、「売文」ということ 加地伸行博士古稀記念論集刊行会(研文出版 2006年)
- “焚棄”与“改定”―論宋代別集的編纂或定本的制定(中国韻文学刊 2007年)
- 「形似」的新変―従語言与事物的関係論宋詩的日常性特点(新文豊出版公司 2007年)
- 「焚棄」と「改定」―唐宋期における別集の編纂あるいは定本の制定をめぐって(立命館文学会 2007年)
- 黄庭堅詩注の形成と黄氏『山谷年譜』―真蹟・石刻の活用を中心に(集刊東洋学100 2008年)
- 校勘から生成論へ―宋代の詩文集注釈、特に蘇黄詩注における真蹟・石刻の活用をめぐって(東洋史研究68-1 2009年)
- 中国宋代における生成論の形成――欧陽脩『集古録跋尾』から周必大編『欧陽文忠公集』へ(文学11-5 2010年)
- 眼中に歴歴として豳風を見る―陸游の詩にうたわれた楽土としての農村(懐徳82 2014年)
- 楊万里と「詩債」(日本宋代文学学会報1 2015年)
- 「避言」ということ――『論語』憲問から見た中国における言論と権力(中国研究集刊62 2016年)
- テクストと秘密――言論統制下の文学テクスト・余説(橄欖20 2016年)
- 言論統制下の文学テクスト――蘇軾の創作活動に即して(大阪大学大学院文学研究科紀要57 2017年)
- 文本的”公”与”私”――苏轼尺牍与文集编纂(文学遗产2019-5 2019年)
- 罪と田園、あるいは豳風について―蘇軾・陸游ノート(大阪大学大学院文学研究科紀要61 2021年)
受賞歴
大阪大学共通教育賞(2004年度後期)
研究紹介
主な研究分野は、唐宋期を中心とする前近代中国の詩と詩学。近年は特に、宋代を基点として、中国の詩学認識を考察している。例えば、次のような問題を取り上げてきた。中国文人たちは「詩」と「画」の関係、「詩」と「史」の関係をどのように捉えていたか。詩を書く自己の内面世界と自己を取りまく外部世界の関係をどのように捉えていたか。言語、特に言葉と物との対応関係をどのように捉えていたか。等々。
メッセージ
中国文学の研究は、残念ながら、今のところ人気のある分野とは言えません。その理由はさまざまですが、ひとつにはわたしたち研究者が魅力あるメッセージを広く社会に対して発してこなかったからでもあるでしょう。図書館や書店の棚を見てみて下さい。そこに並ぶ中国文学に関する書物の、なんと時代遅れで野暮ったいことか。そのほとんどは、わたしたちの知的好奇心をかきたててはくれません。このような現状を打破したいと思う諸君の結集を強く願っています。
林曉光 准教授
連絡先
lingyokoあっとまーくlet.osaka-u.ac.jp
経歴
1981年生。復旦大学博士課程卒業。
文学博士(復旦大学、2011年)。
浙江大学講師、同副教授を経て、2021年4月、現職。
著書
- 新訳維摩詰経(陳引馳と共著 三民書局 2005年)
- 王融与永明時代——南朝貴族及貴族文学的個案研究(上海古籍出版社 2014年)
- 蕭賾評伝(上海古籍出版社 2019年)
訳書
- 東洋文化史研究(内藤湖南著、复旦大学出版社 2016年)
- 魏晋南北朝(川勝義雄著、九州出版社 2021年)
主要論文
- 六朝文学における頌について(日本六朝学術学会報 第12集 2011年)
- 『詩品』「貴公子孫」解——兼論王融在永明体運動中的定位(文学遺産 2011年第5期)
- 従書写姿態透視蘇米二家書風的对立差異(書法 2012年第2期)
- 「東亜貴族時代的曲水宴与曲水文学」(学術月刊 2013年第3期)
- 論『芸文類聚』存録方式造成的六朝文学変貌(文学遺産 2014年第3期)
- 「閒情賦」譜系的文献還原――基於中世文献構造与文体性的綜合研究(文学評論 2014年第3期)
- 明清所編総集造成的漢魏六朝文本変異――拼接插入的処理手法及其方法論反省(漢学研究 第34卷第1期 2016年)
- 比較視域下的回顧与批判――日本六朝貴族制研究平議(文史哲 2018年第5期)
- 従「兮」字的脱落看漢晋騒体賦的文体変異(中国社会科学 2018年第8期)
- 六朝宮廷貢物与貴族文學――従夷方珍奇到皇朝符瑞(中山大学学報 2019年第2期)
- 漢魏六朝における騒体賦の変貌(日本中国学会報 第71集 2019年)
- 謝霊運をどう読むか――中国中世文学研究に対する一つの批判的考察(『六朝文化と日本』所収 勉誠出版2019年)
- 唐代清楽「三十二曲」考:曲目辨析与文献批判(杜甫研究学刊 2020年第3期)
- 「嫩」の文学史――南朝隋唐文学の一面相――(中国文学論集 第49号 2020年)
受賞歴
第一回普隠人文学術賞(2017年)
研究紹介
文献批判,中世史と貴族社会,中国中世文学
メッセージ
千数百年前の文学なんて、あまりにも遠く、現代人とは無関係だと思いませんか。しかし、「令和」という年号が『万葉集』や『文選』といった書物に由来するように、古い文学も時を超えて我々の人生に甦り、身近なものとなりうるのです。一個の短い人生にも、実は数千年にもわたる文明史が凝縮されています。昔の文学はどのような社会環境から生じて、どのような形で伝えられてきたでしょうか。それを吟味し、考察することは、我々自身を知るためにも有意義でしょう。
陳竺慧 助教
連絡先
chchenあっとまーくlet.osaka-u.ac.jp
経歴
1988年生。国立清華大学卒業(台湾)。早稲田大学大学院文学研究科博士課程研究指導終了退学(2018年)。
博士(文学)(早稲田大学、2019年)。
神奈川工科大学非常勤講師、早稲田大学非常勤講師を経て、2020年4月現職。
主要論文
- 野村篁園の詞集『秋篷笛譜』について(中国文学研究41 2015年)
- 野村篁園を中心とした填詞活動について -天保期の詞人たち-(WASEDA RILAS JOURNAL(4) 2016年)
- 野村篁園の「雅詞」と清代の詞壇 -その詠物詞を手がかりに- (早稲田大学大学院文学研究科紀要61 2017年)
- ”雅詞”的跨海傳承:從野村篁園看日本江戶時代對清朝詞論的接受 (馬來西亞漢學刊3 2019年)
- 「領字」から見る野村篁園の詞風 ー「清空」か「質実」か―(大阪大学大学院文学研究科紀要61 2021年)
高橋文治 元教授
2018年度より非常勤講師として、授業を担当されます。
連絡先
bundyあっとまーくlet.osaka-u.ac.jp
経歴
1953年生。1982年、京都大学大学院文学研究科博士課程指導認定退学。
文学修士(京都大学、1979年)。
追手門学院大学講師、同助教授、同教授を経て、2000年10月現職。
著書
- 『董解元西廂記諸宮調』研究(共著)(汲古書院 1998年)
- 成化本『白兎記』の研究(共著)(汲古書院 2006年)
- 元刊雑劇の研究(共著)(汲古書院 2007年)
- 烏臺筆補の研究(共著)(汲古書院 2007年)
- 中国文学のチチェローネ―中国古典歌曲の世界―(汲古書院 2009年)
- モンゴル時代道教文書の研究(汲古書院 2011年)
- 皇帝のいる文学史―中国文学概説(共著)(大阪大学出版会 2015年)
主要論文
- 「馬潜龍太子の物語―『説唱詞話』は何を語ったか」(『中国近世文芸論』所収 2009年)
受賞歴
1989年 第8回 東方学会賞