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比較文学

比較文学は、主に西洋と日本の近代文学の相互関係を研究する学問です。ただ個々の作品の影響関係を貸借表や成分表示のように並べるだけではありません。そうした「西洋」の近代文学を受容する必要が生まれた文学のグローバリゼーションという大前提や、それに対する抵抗や独自の変容につい
ても検討する必要があります。

例えば、オリエンタリズムやジャポニスムといった西洋の東洋に対する関心は、日本でどのように交錯したのか、その結果、「日本」や「西洋」という枠組み自体が、どのように作られ、変化していったのか、そのような相互交渉を扱うことこそが比較文学の本領といえます。

このほか、ある主題に従って世界の文学を横断するテーマ研究、絵画と文学といったジャンル間交渉、世界の各帝国と(脱)植民地主義をめぐる問題なども比較文学の対象となります。

いずれにせよ、一方ともう一方とを比較する以上、その両方について綿密な調査と実証が欠かせません。そして両者の比較を可能にするだけの確かな外国語運用能力と厳密な方法論も求められることになります。

教員紹介

教授 橋本順光 准教授 鈴木暁世

教授 橋本順光

はしもと よりみつ
(日英)比較文学/英国地域研究
日英におけるジャポニスム・黄禍論・旅行記の研究。               
メッセージ
 サイゴンことホーチミン市は旧仏領だけにパリとよく似ています。東洋のパリという美称は、義和団事件帰りの米国人記者が皮肉で使ったのが始まりのようです。確かにサイゴン以東の港町でこれほどヨーロッパ的な都市はありません。「舞姫」がサイゴンの歓楽街に足を向けず、船室で欧州を回顧する設定なのも納得できます。こんなことを考えつつ空港へ行くと、飛行機が技能実習生たちと一緒でした。不安そうな彼らを見ながら、書かれていないことを想像する困難を改めて思い知らされました。遠くを見すえつつ、足元を見直す研究はどこまで可能なのでしょうか?

2020年 8月更新

准教授 鈴木暁世

すずき あきよ
日本近代文学/比較文学                           
日本近代の文学、日本文学とアイルランド文学(英語圏文学)の相互交渉          
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メッセージ
  文学作品は、文化や言語を越えたさまざまな刺激のなかから生み出されます。文学者たちの創作の糧となった想像力の熱い奔流と交感、その理由を問うことは、世界文学の潮流の中にある日本近代文学の姿とその魅力を活写することにつながるでしょう。作品を読み、資料を発掘することによって得られた知 見に基づいて、越境する想像力の源泉を問うことが私の研究の大きな原動力です。日本近代文学研究のフィールドは、世界に広がっているのです。

2020年8月更新

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