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比較文学

比較文学は、主に西洋と日本の近代文学の相互関係を研究する学問です。ただ個々の作品の影響関係を貸借表や成分表示のように並べるだけではありません。そうした「西洋」の近代文学を受容する必要が生まれた文学のグローバリゼーションという大前提や、それに対する抵抗や独自の変容につい
ても検討する必要があります。

例えば、オリエンタリズムやジャポニスムといった西洋の東洋に対する関心は、日本でどのように交錯したのか、その結果、「日本」や「西洋」という枠組み自体が、どのように作られ、変化していったのか、そのような相互交渉を扱うことこそが比較文学の本領といえます。

このほか、ある主題に従って世界の文学を横断するテーマ研究、絵画と文学といったジャンル間交渉、世界の各帝国と(脱)植民地主義をめぐる問題なども比較文学の対象となります。

いずれにせよ、一方ともう一方とを比較する以上、その両方について綿密な調査と実証が欠かせません。そして両者の比較を可能にするだけの確かな外国語運用能力と厳密な方法論も求められることになります。

教員紹介

教授 橋本順光

教授 橋本順光

はしもと よりみつ
(日英)比較文学/英国地域研究
日英におけるジャポニスム・黄禍論・旅行記の研究。               
メッセージ
 小包のように紐で縛られた氷や岩がぽつんと転がる風景の写真を、ヘルシンキの美術館で見ました。アンナ・レイヴィラというフィンランドのアーティストの作品で、「緊縛美」が着想源といいます。紐が神聖な場所を示したり、聖なる存在との絆を象徴する日本の風習を応用したそうです。しめ縄と亀甲縛りの混同にとまどいつつも、荒木経惟を経由して、馴致の点から両者をつないだ発想には感心させられました。誤解を解きほぐすだけでなく、意外なものに結びつく転用を跡付ける、そんな文化の越境を研究しています。

2019年 8月更新

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