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西洋史学

西洋史学は地理的な範囲を説明するのが難しい分野です。ヨーロッパ文明の歴史がその中心的な構成要素であることは異論がないとしても、そのヨーロッパ文明は先行するオリエント、地中海世界の文明から深い刻印を受けています。また、16 世紀以降、ヨーロッパ人が南北アメリカ、アジア、アフリカ、オセアニアなど世界の至るところに進出して、それらの地域にヨーロッパ文明を移植し、あるいはそれらの地域の伝統文明に多大な影響を及ぼしたことはよく知られているとおりです。

本専修ではこうした地球規模での西洋文明の歴史を研究領域とし、きわめて多様なテーマについて教育と研究を行っています。個別の問題について実証的に研究しながら、それらを世界史的視野で考察することができる専修だと言えるでしょう。

私たちの教育目標は、グローバル化が進む中、急速に変化する時代に対応できる、総合的な知的能力の養成です。つまり、問題発見力・情報収集力・分析力・総合力・表現力を養うことです。また現代を生き抜くもう一つの武器としての外国語、特に英語の実践的能力の習得を重視しています。学生のみなさんには、西洋史を学び、研究することで、問題を情報に基づいて深く考察するだけでなく、それを日本語と英語で、他の人びとに伝える能力を身につけることを期待しています。

教員紹介

教授 秋田 茂 教授 藤川 隆男教授 栗原 麻子教授 Nadin Heé

教授 Gerold Krozewski(兼)   准教授 中谷 惣 講師 見瀬 悠

教授 秋田 茂

あきた しげる
グローバルヒストリー・世界史/イギリス帝国史・経済史
近世以降現代までの新たな世界史を、帝国の形成・発展・解体を軸に、経済史の観点から構築する。
メッセージ
 21世紀の世界で活躍される若い皆さんと共に、大阪をベースに、新しい世界史、グローバルヒストリーを考ていきたいと思います。阪大歴史系は、世界史システム論、中央ユーラシア史、海域アジア史で世界的な業績を積み重ね現在最も注目されています。オクスフォードやライデン等6大学による国際共同研究も始まります。国際的ネットワークを通じて、大阪・アジアから、西洋中心史観にとらわれない新たな世界史像を、実証的に構築していくことが当面の目標です。

2020年 8月更新

教授 藤川 隆男

ふじかわ たかお
西洋史学/オーストラリア史
オーストラリア史、デジタル・ヒストリー、移民史、パブリック・ヒストリー、スポーツ史、白人性史
メッセージ
 現在は、オーストラリアのパブリック・ミーティングを対象に、デジタル・ヒストリーの手法を用いて、歴史的に世論形成の構造を解明する研究を行っています。同時に、オーストラリアのカントリー・フットボールを対象とするスポーツ史の研究を進め、地方の歴史博物館の調査をまとめるつもりです。2016年には『妖獣バニヤップの歴史』でオーストラリア先住民の歴史を考えようとしました。学生の皆さんにも幅広く、歴史のテーマを考えてほしいと思います。

2020年 8月更新

教授 栗原 麻子

くりはら あさこ
古代ギリシア社会史
法廷弁論を主史料とする、前4世紀アテナイの社会的結合関係の研究。             
メッセージ
 古代ギリシア史の研究蓄積の中で、特にアテナイ史にはどのテーマにも19世紀以来の研究史があります。でも、手あかにまみれた史料から、 新しい時代像を導き出すこともできるのです。歴史学は、事実発掘だけでなく問題発掘的な側面を併せ持っているからです。アッティカ法廷弁論は、そのような、再発見されるべき史料の一つであり、市民たちの日常的な人的紐帯のありかたは、 そのような、発掘された問題の一つです。古代との対話は、思いがけぬ自己発見にもつながります。

2020年 8月更新

教授 Heé Nadin

へー・ナディン
グローバル・ヒストリー/  環境史、帝国史、科学技術史。
環境・海洋史の視座から見た世界史/間帝国的視座から見たグローバル・ヒストリー

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メッセージ
 歴史を動かす国際的な環境問題、国境を越える移民の移動や世界的流行病などは、国民国家単位のアプローチでは十分に把握できません。グローバル・ヒストリーはそうした諸問題の系譜やメカニズムを理解することを可能にする学問です。地球規模の問題と市民の日常生活レベルでの問題との関連や非関連を吟味することで、多元的に物事を考えられるようにしたいと思っています。

2021年 7月更新

教授 Gerold Krozewski

ジェロルド・クロゼウスキー
西洋史学
Western history, African history, transnational history, economic history, maritime history
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メッセージ
 My teaching and research focuses on the relationships between European countries (Britain, France, Germany, and Italy) and the ‘overseas’ world, especially Africa, in the nineteenth and twentieth centuries. Topics include European colonialism, doctrines of development, political and economic thought in international relations, and social and labour relations. I have recently finished a project studying the role of overseas relations in the building of European nation-states and national economies. Currently I am researching the experiences of workers from the Western Indian Ocean on European steamships.

2020年 8月更新

准教授 中谷 惣

なかや そう
ヨーロッパ中世史                             
イタリアを中心に、都市社会史、法実践の歴史、金貸しの歴史など。         
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メッセージ
  イタリアの小さな町の文書館に所蔵されている、中世の法廷や議会の記録を読んでいます。そこには住民からの様々な訴え、たとえば貸した金を返せ、司祭から暴力を受けた、貧しいので刑罰を軽くしてほしい、公道の整備が必要だ、税金を安くしろ、などが記されています。こうした市井の人びとによる都市国家への訴えを通じて、中世に特有の、しかし近代以降にも通じる要素をもつ、国家、正義、公共善が立ち現われてくる過程を研究しています。

2020年 8月更新

講師 見瀬 悠

みせ はるか
フランス近世史                           
近世フランス王国・植民地における外国人と法制度 王権の外国人政策、国籍概念の生成。  
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メッセージ
 外国にルーツをもつ人々といかに共生するかという問題は、現代社会の大きな課題のひとつです。近世のフランス王国でも、戦争の勃発、政治宗教的な迫害、国際商業の発展、旅行文化の誕生を背景として、外国人の到来と定着がみられました。彼らを統合ないし抑圧・差別する法・制度や言説がどのように形成され展開したのかを観察することで、歴史学の立場から現代社会が直面する課題を考察するための素材を提供できると考えています。

2020年8月更新

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