日本語学

nihongo.jpg 日本語学専修は、現代日本語学、社会言語学、応用日本語学の3 つの領域の教育・研究を行っています。

現代日本語学では、日本語を数ある言語の一つとして客観的に捉え、実証的に、文法・語彙・音韻・表記等の体系を明らかにすることを目的としています。

社会言語学では、地域差(方言)・年齢差や場面による言葉の違いなど、現代社会に存在する日本語の多様性と、それがもたらす言語学的・社会的な問題を把握し、分析します。

応用日本語学では、日本語を母語や第二言語として習得する人たちが、どのようにして期待される発話行動を行い、そのなかで自分らしさを構築していくのかを、まわりの人々のかかわりかたにも注目しながら考えます。

教員紹介

教授 渋谷 勝己  教授 Matthew Burdelski 教授 三宅 知宏 教授 高木 千恵  准教授 眞野美穂

教授 渋谷 勝己

p_shibuyaしぶや かつみ
日本語学
日本語の変種の記述的研究、日本語の動態研究。

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メッセージ
ことばの使用者は、身につけたことばをフルに活用して会話に参加していますが、同時にそのことばを作り替えていくということも行っているようです。このような作り替えが何世代にもわたって積み重ねられると、古典語と現代語の間にあるような大きな違いとなって現れてきます。話し手がもっていることばとはどのようなものか、それはどのように作り替えられていくのか、言語習得や言語接触、言語使用といった観点から、いっしょに考えてみませんか。

2020年 8月更新

教授 Matthew Burdelski

p_burdelski2024.jpgマシュー・バーデルスキー
応用日本語学
語用論、会話分析、言語社会化、言語とジェンダー

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メッセージ
日本語をより深く理解するために、言語と文化の相互関係も理解する必要があると思われます。文化というのは会話的相互行為で埋め出される発話行為と言語・非言語的リソースという社会的実践であると考えられます。授業では、日本語話者(非母語話者、バイリンガルも含む)がどのようなリソースを使用して実践を行うのか、またどのようにアイデンティティを形成する(または形成されるか)のか、という問いを様々な言語データの分析を通して一緒に考察していきます。

2024年 4月更新

教授 三宅 知宏

みやけ ともひろ
日本語学/言語学
普遍的な一般言語研究を視野に入れた、個別言語としての日本語の研究。

メッセージ
例えば、「今日は日曜日だから、混雑しているわけだ/はずだ」という文では、「わけだ」と「はずだ」の意味は大きく異なるのに対し、「今日は日曜日か、どうりで混雑しているわけだ/はずだ」という文では、両者の意味はなぜか同じになってしまうということが、日本語を母語とする人なら「分かる」と思います。しかしそれがどうしてかすぐに「説明」できるでしょうか。「知らない」ことを「知る」ようになるのではなく、「無意識に知っている」ことを「意識的に知る」ようになるという学問分野の面白さを紹介したいと思っています。

2024年 6月更新

教授 高木 千恵

p_takagi2022たかぎ ちえ
社会言語学/方言学
ことばの変化(ライフステージとことば、移住とことば、標準語と方言の接触)、地域方言の記録と記述
メッセージ
日本語の多様性とその変容に関心を持っています。単に「日本語」と言っても、そこには世代差があり、地域差があり、集団差があります。また日常語の中には古いことばと新しいことばのせめぎあいがみられます。日常生活の中で感じることばへの疑問や関心が研究へとつながっていくのが社会言語学という学問分野です。ことばと社会のかかわり、ことばの運用やことばの変化について深く考えてみたいと思っている方は、どうぞ日本語学研究室を訪ねてください。

2023年1月更新

准教授 眞野 美穂

p_mano2022_1まの みほ
言語学/日本語学
通言語学的な一般化を目指した、日本語の研究語の意味と文構造の関係について、研究しています。
メッセージ
大学に入り、「言語学」という学問分野も知らないまま履修した「言語学概論」という授業で、日本語の中に全く気づきもしなかった様々な言語現象があるということ、そしてその分析に衝撃を受けたところが、私の研究の原点です。その後、他言語へも興味は広がっていきました。ある日本語の言語現象を考える上で、他言語の類似の言語現象や、関係ないと思っていた別の言語現象から、その特徴が見えてくることもあります。皆さんと、様々な角度から日本語の言語現象について議論することを楽しみにしています。

2022年 4月更新

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