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美学・文芸学

2019_bigaku

美学研究室は、美学思想をさまざまな芸術とのつながりか
ら理解することを重視してきました。現在はさらに、美学という学問がいかに日常生活とかかわりを持つのかにも関心を向けています。美学が積み重ねてきた議論は、分野を横断するアートを考察するうえで有効ですし、デザインの歴史について考える手がかりにもなります。今日ますます芸術を定義するのが難しいのは、周縁がたえず更新されて輪郭が定まらないからでしょう。ならば、芸術をその周縁から考えるのは一番有効な方法です。そして、既存の芸術ジャンルに制約されない美学こそが周縁分野に足を踏み入れることができます。

文芸学研究室は、芸術学の一分野として文学(文芸)や作家の思想を取り扱います。アリストテレス『詩学』などの西洋古典文献から連なる文芸学の潮流を重視することから西洋古典学も扱いますが、関心の対象は幅広く、古今東西の文学や思想・文学論も視野に収めており、文芸学研究室に所属する学生の研究対象は多岐に渡っています。文芸学は「文芸学という学問自体がどのような学問であるべきか」という問いを内在する学問でもあります。文芸学の名の下で取り組む一人一人の研究が、文芸学という学問を発展させていくという側面があり、研究室では日々切磋琢磨がなされています。

教員紹介

教授 高安啓介准教授 渡辺浩司准教授 田中均講師 西井奨

教授 高安啓介

たかやす けいすけ
美学/デザイン史/デザイン論
近代工芸論、近代デザインの歴史、デザイン美学、農と食のデザイン、視覚伝達理論、現代デザイン論
p_takayasu
メッセージ
 今日ますます芸術を定義するのが難しいのは、周縁がたえず更新されて輪郭が定まらないためでしょう。 それならば、芸術をその周縁から考えるのは有効な方法であるはずです。 そして、既存の芸術ジャンルに制約されない美学こそ、周縁にある感覚世界に足を踏み入れることができます。 美学研究室においてデザイン研究がおこなわれる理由もそこにあります。 陶芸・衣服・家具・展示・建築・景観・印刷・映像など、芸術かどうか際どいからこそ面白いのです。

2020年 8月更新

准教授 渡辺浩司

わたなべ こうじ
文芸学/西洋古典学
古代ギリシア・ローマの詩学と弁論術、および弁論術から美学への変容                                       
p_watanabe2017
メッセージ
  詩学と弁論術を研究しています。日本ではあまり聞いたことがない学問かもしれませんが、西洋においては古代ギリシア・ローマからの長い伝統を持っています。内容も、悲劇や喜劇、叙事詩についての考察や、修辞や文章構成法、記憶術、崇高論など多岐にわたっています。意外に面白いです。

2020年 8月更新

准教授 田中均

たなか ひとし
美学/芸術理論/西洋近代の美学史
ドイツ語圏を中心とする西洋近代の美学史(とりわけロマン主義の芸術理論)/芸術における「参加」の理論。
p_tanaka
メッセージ
 こんな決まり文句を聞いたことはないでしょうか。例えば、「芸術を鑑賞すると心が豊かになる」とか、「芸術を鑑賞するためには、知識よりも生き生きした感性が必要だ」とか。さらに、「芸術には世界や人生の真実が表現されている」とか、「社会は(今こそ)芸術を必要としている」と言う人もいます。これらはもっともらしく聞こえますが、根拠が不確かで、かえってものの見方を狭めかねません。こうした固定観念から解放されること、これが美学を学ぶ一番の効用だと私は考えます。

2020年 8月更新

講師 西井奨

にしい しょう
文芸学/西洋古典学/ラテン文学
ラテン文学作品におけるギリシア・ローマ神話の表象帝政ローマにおけるラテン詩人の平和思想。
p_nishii
メッセージ
  自分が学生だった頃は、現代社会の諸問題と一定の距離を置いていたいからこそ文学テクストを研究対象とする道を志していたように思います。しかしここ数年は、ギリシア・ローマの古典文学作品を研究することがそのまま現代社会の諸問題の解決への糸口に繋げることができないだろうかということを模索しております。そのような意識から改めてギリシア・ローマの古典文学作品に目を通していくと、また新たな気付きを多く得ることができます。

2020年 8月更新