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比較文学

比較文学は、主に西洋と日本の近代文学の相互関係を研究する学問です。ただ個々の作品の影響関係を貸借表や成分表示のように並べるだけではありません。そうした受容や変容をもたらした文学のグローバリゼーションという大前提や、それに対する抵抗についても検討する必要があります。たとえば、オリエンタリズムやジャポニスムといった西洋の東洋に対する関心は、日本でどのように交錯したのか、その結果、「日本」や「西洋」という枠組み自体が、どのように作られ、変化していったのか。そんな相互干渉を扱うことこそが比較文学の本領といえます。

このほか、ある主題に従って世界の文学を横断するテーマ研究、絵画と文学といったジャンル間交渉、帝国と(脱)植民地主義をめぐる問題なども比較文学の対象となります。いずれにせよ、一方ともう一方とを比較する以上、その両方について綿密な調査と実証が欠かせません。そして両者の比較を可能にするだけの確かな外国語運用能力と綿密な方法論も求められることになります。
(*論文審査などには、言語文化研究科の中直一教授、北村卓教授に兼任をしていただいております。)

教員紹介

教授 清水康次 准教授 橋本順光

教授 清水康次

しみず やすつぐ
日本近代文学研究/書誌出版文化研究
芥川龍之介・志賀直哉などの作品研究。作品と時代状況やメディアとの関わりの研究。   
p_shimizu
メッセージ
 研究を始めた頃、『芥川龍之介全集』の1冊1冊と向かい合って、作品を少しずつ書き写してはコメントを加えて、一つずつ読んでいきました。一方、いつ頃からか、当時の雑誌や本に惹かれるようになり、古びた大正・昭和期の縮刷本などを買い集めてきました。冷たく静かな全集のテクストと、時代の照り返しを帯びたノイズの多いテクストと。今も、その両方に惹かれつつ、複数の視点で、文学というものについて考えていこうとしています。

2017年 8月更新

准教授 橋本順光

はしもと よりみつ
(日英)比較文学/英国地域研究
日英におけるジャポニスム・黄禍論・旅行記の研究。               
メッセージ
 何年も竹を描いて竹になりきる。それから全て忘れて竹を描く。フランスの美術史家デュテュイが要約した中国絵画の極意です。鈴木大拙が『禅と日本文化』(1938)で引用して有名になりました。今まで学んだ事を一度忘れて学び直す、英語のunlearnと重なります。そこで気になるのは中島敦の「名人伝」(1942)です。弓をすっかり忘れた名人は名人といえるのでしょうか。それとも戦わずして勝つ点でやはり名人なのでしょうか。学問も一度は忘れるべきとすれば、それはいったい何なのでしょうか。

2017年 8月更新

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